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【コラム】改正民法で新設された配偶者居住権について

改正民法において,被相続人の配偶者の居住の権利を保護するための方策が盛り込まれました。

 

 

現行制度では,例えば,相続人が妻と子1人,遺産が自宅(3000万円)及び預貯金(3000万円)だった場合,法定相続分どおりに分けるとすると,法定相続分は1:1なので,妻3000万円,子3000万円です。

 

 

この場合,妻が自宅を取得すると,それだけで妻は3000万円分取得したことになり,預貯金3000万円は全て子が取得することになります。

そうすると,妻は自宅には住めますが生活費に不安が残ります。

 

 

これに対し,改正法では,「配偶者居住権」という権利を創設しました。

 

 

配偶者居住権とは,原則として,配偶者が自宅に終身居住できる権利です。

 

 

この権利を利用すると,例えば,配偶者居住権を1500万円と評価する場合,妻は配偶者居住権1500万円と預貯金1500万円(合計3000万円)を取得できます。

 

 

そして,子は,負担付所有権(所有権から配偶者居住権を控除したもの)1500万円と預貯金1500万円(合計3000万円)を取得することになります。

 

 

こうなれば,妻は住む場所もあり,かつ,生活費もあり安心です。

 

 

配偶者居住権は遺言書で遺贈として取得させることができますし,遺産分割協議において取得させることも可能です。

 

 

その他,改正法は「配偶者短期居住権」というものも認めています。

これは,被相続人の配偶者が最低6か月間の居住が保護されるという制度です。

 

 

具体的には,配偶者が遺産分割に関与するとき,配偶者は居住建物の帰属が確定する日まで(または最低6か月間)居住し続けることができます。

 

 

なお,居住建物が第三者に遺贈された場合や,配偶者が相続放棄をした場合には,居住建物の新所有者から消滅請求を受けてから6か月間の居住が保障されます。

 

 

これらの規定の施行日は,2020年(令和2年)4月1日です。

 

 

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