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【コラム】改正民法における遺留分制度に関する見直し

改正前民法においては,遺留分減殺請求権の法的性質は物権的効果が生ずるとされていました。

 

 

しかし,遺留分減殺請求権を行使した結果,遺贈又は贈与の目的財産について受遺者または受贈者と遺留分権利者との共有になることが多く,共有関係の解消をめぐって紛争が生じるなどの問題がありました。

 

 

そこで,改正民法では,以下のような改正がなされました。

 

第一に,遺留分の金銭債権化です。

 

現行法では,たとえば,遺留分を侵害する贈与等の対象が不動産の場合,贈与を受けた者と遺留分権利者との共有状態となり,その不動産の処分や利用に大きな制約を受けました。

 

そして,遺留分権利者は,相手方に対して持分の返還しか求めることができず,遺留分侵害額を金銭で支払うよう請求することはできませんでした(相手方には,現物で返還するか金銭で弁償するかを選択する権利がありました。)。

 

この点,改正民法では,遺留分侵害額について金銭請求をできる権利としました(改正民法1046条)。

 

第二に,特別受益に関して,遺留分の基礎となる財産に含める期間を相続開始前の10年間に限定しました。

 

改正前は,遺留分の基礎となる財産に含める特別受益について,原則として期間の制限はありませんでした(最高裁平成10年3月24日判決)。

 

これに対し,改正民法では,特別受益については,相続開始前の10年間にされたものに限り,遺留分の基礎財産に含めることになりました(改正民法1044条3項)。

 

 

これらの規定が施行されるのは,2019年(令和元年)7月1日です。

 

 

エフエム宝塚「宝塚くらしの法律相談所」に出演しました。

4月5日(金)にエフエム宝塚の「宝塚くらしの法律相談所」に出演いたしました。

 

お話しした内容は,以前,この欄で書いた「【コラム】改正民法における夫婦間の居住用不動産の贈与について」に基づいて説明させていただきました。

 

内容につきましては,2月15日のコラムをご参照ください。

【コラム】改正民法で新設された配偶者居住権について

改正民法において,被相続人の配偶者の居住の権利を保護するための方策が盛り込まれました。

 

 

現行制度では,例えば,相続人が妻と子1人,遺産が自宅(3000万円)及び預貯金(3000万円)だった場合,法定相続分どおりに分けるとすると,法定相続分は1:1なので,妻3000万円,子3000万円です。

 

 

この場合,妻が自宅を取得すると,それだけで妻は3000万円分取得したことになり,預貯金3000万円は全て子が取得することになります。

そうすると,妻は自宅には住めますが生活費に不安が残ります。

 

 

これに対し,改正法では,「配偶者居住権」という権利を創設しました。

 

 

配偶者居住権とは,原則として,配偶者が自宅に終身居住できる権利です。

 

 

この権利を利用すると,例えば,配偶者居住権を1500万円と評価する場合,妻は配偶者居住権1500万円と預貯金1500万円(合計3000万円)を取得できます。

 

 

そして,子は,負担付所有権(所有権から配偶者居住権を控除したもの)1500万円と預貯金1500万円(合計3000万円)を取得することになります。

 

 

こうなれば,妻は住む場所もあり,かつ,生活費もあり安心です。

 

 

配偶者居住権は遺言書で遺贈として取得させることができますし,遺産分割協議において取得させることも可能です。

 

 

その他,改正法は「配偶者短期居住権」というものも認めています。

これは,被相続人の配偶者が最低6か月間の居住が保護されるという制度です。

 

 

具体的には,配偶者が遺産分割に関与するとき,配偶者は居住建物の帰属が確定する日まで(または最低6か月間)居住し続けることができます。

 

 

なお,居住建物が第三者に遺贈された場合や,配偶者が相続放棄をした場合には,居住建物の新所有者から消滅請求を受けてから6か月間の居住が保障されます。

 

 

これらの規定の施行日は,2020年(令和2年)4月1日です。

 

 

【コラム】改正民法により新設された「特別の寄与」制度について

相続人の配偶者などが被相続人の生前に療養看護を行っていることが少なくありません。

 

 

この点,現行法では「寄与分」というものが定められており,相続人の寄与については遺産分割の際に考慮するということが定められています(現行民法904条の2)。

 

 

しかし,この「寄与分」については,相続人のみが対象ですので,基本的に相続人の配偶者については認められません。

 

 

今回の民法改正では,寄与分とは別に,「特別の寄与」という制度が新設されました(改正民法1050条)。

 

 

「特別の寄与」が認められるための要件は次のとおりです(改正民法1050条1項)。

 

 

①被相続人の親族が,②無償で,③被相続人に対して療養看護その他の労務の提供をしたことにより,④被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与をしたこと,です。

 

 

上記の要件をすべて満たす場合,寄与をした親族(特別寄与者)は相続人に対して寄与に応じた額の金銭(特別寄与料)を請求することができます(改正民法1050条1項)。

 

 

特別寄与料については,特別寄与者は,まず相続人と協議をすることになっていますが,協議が調わない場合には,家庭裁判所に協議に代わる処分(審判)を請求することができます(改正民法1050条2項本文)。

 

 

裁判所が特別寄与料を定める場合は,「寄与の時期,方法及び程度,相続財産の額その他一切の事情を考慮して」定めるものとされています(改正民法1050条3項)。

 

 

相続人が複数いる場合には,特別寄与者は各相続人に対し,特別寄与料の額に当該相続人の相続分を乗じた額を請求できます(改正民法1050条5項)。

 

 

 

もっとも,特別寄与料の請求については,特別寄与者が相続の開始及び相続人を知った時から6か月を経過したとき,又は相続開始の時から1年を経過したときは請求できなくなりますので(改正民法1050条2項但書),注意が必要です。

 

 

なお,この新しい規定についての施行日は2019年7月1日です。

 

 

【コラム】民法改正で新設された「遺産分割前に財産を処分した場合」の規定

以前より,相続開始後,遺産分割されるまでの間に,共同相続人の一人が遺産に属する財産を処分(たとえば預貯金を引き出す)することで紛争が生じていました。

 

 

従来の法制度では,「遺産分割とは遺産分割時に存在する財産を分ける」という考え方であったため,このような処分行為については,原則として家庭裁判所の遺産分割手続きで扱えず,別途民事訴訟により解決しなければなりませんでした。

 

 

例えば,親の遺産として預貯金2000万円があり,相続人が長男と二男の2人だったとします。

 

 

そうすると1人ずつの取り分は本来1000万円ずつのはずです。

 

 

ところが,仮に,相続開始後,長男が親の預貯金から1000万円を引き出していた場合,改正前の法律では,遺産分割の対象となるのは現存している1000万円だけと考えるため,家庭裁判所の遺産分割手続きにおいて二男は500万円しか取得することができませんでした。

 

 

その結果,長男は1500万円を取得し,二男は500万円しか取得できないことになります。

 

 

これではあまりにも不公平です。

 

 

そして,この不公平を是正するためには,二男は長男に対して500万円の返還を求める民事訴訟を提起する必要がありました。

 

 

しかし,今回の民法改正により,上記の例でいえば,二男の同意があれば,引き出された1000万円を「遺産として存在するとみなす」ことができることになりました(民法906条の2)。

 

 

つまり,上記の例でいえば,現存する1000万円に加えて,長男が引き出した1000万円を加えた2000万円が「遺産としてみなされる」ことになります。

 

 

その結果,長男と二男は,それぞれ2000万円の2分の1である1000万円ずつを取得できることになり,長男は既に1000万円を取得しているため,現存している預貯金1000万円はすべて二男が取得できるという結論になります。

 

 

もっとも,今回の改正の射程範囲は,相続開始後に処分された財産に関してのみであって,相続開始前(生前)に処分されていた(引き出されていた)場合は,従来どおり,原則として民事訴訟を提起して争う必要があります。

 

 

なお,この新しい規定についての施行日は2019年7月1日です。

 

 

【コラム】改正民法における仮払制度について

現行制度の場合,遺産分割協議が完了するまでは,預貯金を含む相続財産は相続人全員の共有財産となります。

そのため,遺産分割前に預貯金の払戻しを受けるには,相続人全員の合意が必要です。

 

 

したがって,相続人全員の合意がない限り預貯金を払い戻すことができず,その結果,葬儀費用の支払いや被相続人の債務の弁済等が困難になり,一部の相続人が立て替えることが少なくありません。

 

 

そこで,今回の改正では,遺産分割協議が完了する前でも,相続人が単独で預貯金の払戻しができる制度を新たに創設しました(改正民法909条の2)。

 

 

新しい制度によると,各相続人が単独で,金融機関に対して,「相続開始時の預貯金の額×1/3×当該相続人の法定相続分(ただし,金融機関ごとの上限を150万円とする)」の払戻しを請求できます。

 

 

この方法は,簡便で,かつ,短期間で払戻しができます。

ただし,金融機関ごとの上限が150万円であるため,多額の預貯金を払い戻すことはできません。

 

 

もし,多額の預貯金の払戻しが必要な場合は,家事事件手続法の保全処分(家事事件手続法200条)を用いる方法があります。

 

 

従来,この方法は要件が厳格で簡単には認められませんでした。

 

 

しかし,新しい制度では要件が緩和され,「遺産の分割の審判又は調停の申立があった場合」に,「相続財産に属する債務の弁済,相続人の生活費の支弁その他の事情」により,「必要があると認めるときは」特定の預貯金債権の全部又は一部を払い戻すことができます(家事事件手続法200条3項)。

 

 

改正法では,これら2つの制度を活用することで,緊急の必要性がある資金について,遺産分割協議が完了する前に払い戻すことが可能になります。

 

 

これらの改正についての施行日は2019年7月1日です。

 

 

【コラム】改正民法における夫婦間の居住用不動産の贈与について

民法改正により,配偶者を保護する規定がいくつか新設されました。そのうちの1つに夫婦間の居住用不動産の贈与に関する規定があります。

 

 

まず,現行制度を見てみましょう。

 

 

現行制度では,「共同相続人中に,被相続人から,遺贈を受け,又は婚姻若しくは養子縁組のため若しくは生計の資本として贈与」を受けた場合,それを「特別受益」として扱い,相続分を算定するときに考慮します(民法903条1項)。

 

 

つまり,簡単にいうと,配偶者が生前に居住用不動産の贈与を受けていた場合,遺産分割で取得する遺産は少なくなります。

 

 

「特別受益」の制度は,生前贈与は遺産分けの「先渡し」であるという考え方が背景にあります。

遺産を生前に先にもらっているのだから,死後の遺産分けは少なくてもよいという考え方なのです。

 

 

しかし,実際には,居住用不動産の生前贈与は,配偶者の生活保障のために行われている場合が多いと思われます。

 

 

そして,その旨の意思表示をしていれば,現行法においても,「特別受益の持戻し免除の意思表示」(民法903条3項)となり,死後の遺産分けにおいて,少なくされることはありません。

 

 

もっとも,このような意思表示をする人は少ないため,「持戻し免除の意思表示」が認定されることは稀です。

 

 

そこで,改正法では,一定の条件を満たす場合(婚姻期間が20年以上で居住用不動産の贈与),配偶者への贈与は,「持ち戻し免除の意思表示」が推定されることにしたのです(改正民法903条4項)。

 

 

その結果,配偶者は,居住用不動産をもらったことを前提として,被相続人死亡時に残っている遺産について,法定相続分に従って取得することができます。

 

 

ただし,本規定は,被相続人の意思表示の推定規定であるため,被相続人がで反対の意思表示をしていた場合には適用されません。

 

 

現行法と改正後を比べてみましょう。

 

 

夫婦と子ども1人の家族構成とします。

 

 

居住用不動産が3000万円の価値があるとします。

20年以上連れ添った夫婦で,夫が妻に生前贈与として不動産を贈与したとします。

夫が死亡し,死亡時の遺産としては預金5000万円があるとします。

 

 

現行法では,居住用不動産の贈与は「特別受益」として扱われ,計算上,相続財産に持ち戻します(これを「みなし相続財産」といいます。)。

 

 

その結果,「みなし相続財産」は8000万円(5000万円+3000万円)となり,妻の法定相続分は2分の1なので,妻の取得分は4000万円です。

しかし,「特別受益」として生前に遺産の「先渡し」を受けていると考えるので,贈与を受けた3000万円分が控除され,夫の死後,妻が受け取れるのは預金のうちの1000万円(4000円-3000万円)です。

 

 

改正民法では,次のようになります。

 

 

妻は3000万円の居住用不動産を受け取っていますが,「特別受益」として持ち戻す必要がないので,夫死亡時の5000万円の2分の1である2500万円を取得できます。

つまり,妻は不動産3000万円分とは別に預金2500万円を取得できるのです。

 

 

本制度の施行日は,2019年7月1日です。

施行日前にされた遺贈・贈与について本制度は適用されませんのでご注意ください。

 

 

エフエム宝塚「宝塚くらしの法律相談所」に出演しました。

1月25日,エフエム宝塚の「宝塚くらしの法律相談所」に出演しました。

 

そこでお話しした内容を以下にまとめましたので,ご興味のある方はご覧ください。

テーマは「相続に関連する使途不明金問題」です。

 

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今回は,遺産の争いで起こる使途不明金問題についてお話しします。

 

 

例えば,親が亡くなってその子らが遺産分割の協議をする場合,一般的には親が亡くなった時点で残っている遺産の分け方について話し合います。

 

 

しかし,そうではなく,「親の生前に親のお金を使い込んだのではないか」ということで紛争が起きることがあります。

 

 

この紛争類型で多いのは,親と同居していた子が使い込みを疑われるケースです。

 

 

親と同居している場合,親が子に通帳やキャッシュカードの管理を任せているケースが結構あります。

 

 

そして,親はたいてい年金をもらっていますから,贅沢をしなければ年金で生活費を賄えることが多いです。

なので,親の預金が大幅に減少しているような場合には,親と同居していた子が親の金を使い込んだのではないか,と疑われることになります。

 

 

最近,この類型の裁判が増えています。

どうして増えているのでしょうか。

 

 

以前の遺産分割のやり方は,親が亡くなった場合,同居していた子が「親の遺産はこれだけです」と言って,親の口座の残高証明書を見せて,例えば,「残っているのは3000万円です。これをみんなで分けましょう。」という形で話を進めていました。

 

 

この場合,他の子が,「ちょっと待って。親の預金は1億円くらいあったはずだ。」と主張しても,1億円の預金が存在したことを証明することは困難でした。

 

 

なぜかというと,以前は,相続人が単独で金融機関に対して,「親の口座の過去の取引履歴を開示してほしい。」と請求しても金融機関は,相続人全員の同意がなければ開示してくれなかったのです(東京高判平成14年12月4日)。

 

 

ですから,以前は,過去の親の口座の取引履歴を入手することが難しく,使い込みを証明することが困難でした。

 

 

ところが,この争点に関して,最高裁は,平成21年1月22日,「相続人が単独で過去の取引履歴の開示を求めることができる。」と判断しました。

 

 

過去の取引履歴が開示されると,親が生前にいくら預金を持っていたか,不自然な出金がないか,等が明らかになりますので,使い込みの証拠を入手しやすくなったのです。

 

 

しかし,この判決が出た当時は,それほど大きな話題にはなりませんでした。

その後,時間が経つにつれて徐々にこの判例が知られるようになり,親の口座の生前の取引履歴を入手するケースが増えてきました。

 

 

その結果,使途不明金があるということで,同居の子が「使い込んだのではないか」と訴えられるケースが増えているのです。

 

 

ただし,大きなお金が出金されているというだけで,直ちに「子が使い込んだ」ということにはなりません。

親自身に必要があって出金した場合もありますし,出金があっても親の意思で子どもに贈与したのであれば,「使い込み」とはいえません。

 

 

したがって,不自然に大金が出金されているという事実に加えて,親がそのようなお金を必要としていなかったことや親の意思によらずにお金が子どもの手に渡ったことなどについても証明が必要です。

 

 

【コラム】改正民法における自筆証書遺言制度の見直し

民法が改正されて,2018年30年7月13日に公布されました。新民法の施行は原則として2019年7月1日です。

 

 

相続法も大幅に改正されました。

大きな改正点の1つに自筆証書遺言制度の改正があります。

 

 

まず,現行制度では,自筆証書遺言は,文字どおり自筆(手書き)する必要があるのですが,本文だけでなく,日付も署名も財産目録も全て自筆する必要があります(民法968条1項)。

特に財産の多い方にとっては財産目録を手書きするのはかなり大変なことです。

 

 

しかし,改正後は,財産目録の部分については自筆しなくてもよくなりました。例えばパソコンなどで作成してもOKです(改正民法968条2項)。
ただし,パソコンなどで作成した財産目録には全てのページに自署と押印が必要です。

 

 

そして,基本的に改正民法の施行日は,2019年7月1日なのですが,例外的に上記自筆証書の部分の改正は,「公布日から起算して6か月を経過した日」とされていますので,既に2019年1月13日に施行されました。

 

 

ですので,これから自筆証書遺言を作成する場合は,改正民法が適用されます。

 

 

次に,自筆証書遺言についての保管制度ができました。

 

 

これまでは特に保管制度はなく,自筆証書遺言については,自宅で保管したり知人に預けたりしていました。

 

 

しかし,自宅に保管していると,親族が見つけて読んでしまったり(場合によっては,内容に不満があれば隠してしまうことも考えられます。),紛失してしまうことがあります。知人に預けていても知人が先に亡くなってしまえば,遺言書があることが相続人に分からないままになってしまいます。

 

 

また,自筆証書遺言を発見した場合,裁判所による検認手続きが必要でした。

 

 

改正法では,法務局において遺言書を保管する制度が創設されました。この部分は民法ではなく,「法務局における遺言書の保管等に関する法律」(以下,「遺言書保管法」といいます。)という別の法律で定めました。

 

 

遺言書保管法によると,遺言者は,遺言者の住所地若しくは本籍地又は遺言者が所有する不動産の所在地を管轄する遺言書保管所の遺言書保管官に対して,遺言の保管申請を行うことができます(遺言書保管法4条3項)。

 

 

なお,遺言書の保管申請は遺言者が自ら出頭して行わなければなりません(遺言書保管法4条6項)。そして,申請された遺言書については,遺言書保管所内に原本を保管する(遺言書保管法6条)とともに,その画像情報等が磁気ディスク等に保存されます(遺言書保管法7条2項)。

 

 

また,遺言者の死亡後,相続人や受遺者等(関係相続人等)は,「遺言書情報証明書(遺言書保管ファイルに記載されている事項を証明した書面)」の交付を請求できる(遺言書保管法9条1項2項)他,遺言書原本の閲覧も請求できます(遺言書保管法9条3項)。

 

 

さらに,遺言書保管法の手続によって保管された自筆証書遺言については,検認手続をする必要がありません(遺言書保管法11条)。

 

 

この改正により,自筆証書遺言の保管場所が確保され,検認手続きも不要となりますので,今後,自筆証書遺言が利用しやすくなるのではないでしょうか。

 

 

ただし,遺言書保管法の施行日は2020年7月10日ですので,注意してください(施行前には遺言書の保管を申請できません。)。

 

【コラム】後継ぎ遺贈について

遺言で,自分が死んだらある人に遺産を相続させることと,その人が死んだ場合の次の遺産の取得者まで決められるでしょうか。

 

 

たとえば,相続人が妻と子ども3人いるとして,遺言書に「私の財産は全て妻である○○に相続させる。但し,妻が死亡した後,妻が私から相続した財産は長男の○○がすべて相続するものとする。」と書いた場合,このような遺言は有効なのでしょうか。

 

 

このような遺言は「後継ぎ遺言」と言われますが,一般的には無効と考えられています。なぜなら,遺言で財産を取得した人は,その取得した財産を自由に処分できることになるので,その方が亡くなった後のことについてまで決めることはできないからです。

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